没後1年。町田市名誉市民、森村誠一先生の特別企画展行ってまいりました。
狙ったわけでもないのにたまたま訪館と同時に学芸員の谷口さん、解説案内がスタート。なんてラッキー!
約40分間の展示解説案内、先生の奥様からはこれまでの逸話をたくさん伺っていたのですが改めてのオフィシャルのお話はおもしろい!もう喰いついて聞き入りました。
ホテルオータニ勤務からの作品づくりは企業小説でした。
ビジネススクール講師をしながら旅行テキスト本などを手掛け、作家として先が見えない中、自分で買い取った自分の執筆本を売りに行った古書店のポスターで江戸川乱歩賞の募集を知る。
僅かなチャンスを見過ごさず、1か月の短期間で書き上げ、選考委員を唸らせる。
ミステリー作家・森村誠一の誕生は推理小説という枠ではなく”エンターテインメント”と”人間をテーマ”とした新しい文学の世界を作り出しました。
代名詞となった”社会派ミステリー”。
初めて小説を読んだのは母親が読んでいた赤川次郎先生の”三毛猫ホームズ”でした。
中学生でもするすると読みやすい作品でした。
当時、町田市の納税者番付けにこの二大作家が名を連ねていたのは話題でした。(こんな公開、今はありえない。。。)ちなみに森村誠一先生は作家で初めて全国納税者番付で一位になり、作家という職業を更なる羨望の地位押し上げられされました。
自宅の書斎から見える玉川学園の線路を挟んだ赤川邸の灯りが消えるまでは自分も眠るわけにはいかない、作品を書き続ける、負けてはいられない、歳は違えど”戦友・赤川先生”は巨匠・森村先生にとって執筆のモチベーションでもあったようです。
出版発行数第一位は赤川次郎先生、第二位が森村誠一先生、この脅威の記録はとてつもなくスゴイのですが森村先生にとっては何より悔やまれていたようです。
「作品の文字数で順位をつけてくれれば僕が一位なのに。。。」と言ったか言わないとか、、、先生は二位じゃだめなんです(笑)。
解説案内の谷口さんが「先生の作品には町田が多く使われていて実在する方も多く作中に登場します。」なんてお話の中、展示ケースの中に山岳ミステリー作品コーナーには”青春の雲海”がありました!
この作品で被害者女性の行きつけの美容室ヘアメークシーンで店主の僕が担当している設定で登場しているんです!思わず「これ、僕出てるんです‼」
「・・・・は?・・・・」
館内の冷めた空気はご想像にお任せ致します。
森村誠一からの挑戦状を全問解き、賞品として森村文庫をいただきました。
なんと”青春の雲海”ノベルス版!
ハード版は先生直々にサイン入りでいただいていましたが改めてうれしいプレゼントです!
玉川珈琲倶楽部監修の”森村ブレンド”いただいてきました。本当にこの文学館は癒されます。町田、ありがとう!!
巨匠ミステリー作家が愛した町、愛した景色、愛した味。
この町でこうしてお店を構えられる幸せ、
森村誠一の愛した風景、そんなSCENEをこれからも大事に堪能していきたいです。
町田市文学館ことばらんど「森村誠一展・作家を生きた男の肖像」
12月22日(日)までの開催となります。
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