ジアミンとアレルギーについてのお話し

サロンワークにて

 

ヘアカラーでおこるジアミンアレルギーとは?

今回は最近何かと話題になっている〝ヘアカラー〝と〝アレルギー〝について書かせていただきます。
話題に取り上げられているアレルギー成分とは〝パラフェニレンジアミン〝といって白髪染めなどで黒に近い深みやにごりの色素となり、カラー剤にはかかすことのできない主成分です。
現在、国内の製品で表示が義務づけられている指定アレルギー成分は27品目ですが、この数は年々増加しております。全人口の半数の方々は何かしらのアレルギーを持っていると言われています。これらのアレルギー体質が治るということはなく、残念ながら遺伝をしていきます。ということで,、これから先アレルギー人口が減ることはなくアメーバの如し増え続けていくこととなります。
さて、問題のジアミンですがこちらの成分は地肌から身体へ(内臓へもとも言われています)浸透し排出されることなく溜まり続けていくと言われております。したがって個人差はありますが体内の許容量がMAXになることで突如アレルギー体質へと変貌します。ちなみに1991年以降、欧米などでは毒性成分として一般使用は禁止されております(コワイわー)。今まで大丈夫だったヘアカラーで突然カブレはじめます。一度アレルギー反応がおきてしまうと2度目は抗体反応をより激しく起こし更にヒドイ状態になります。このジアミンは空気中にも散布してしまい、毎日吸い続けている我々美容師もアナフィラキシーショックで生命の危機にさらされている人も多く出始めています(コワいわー)。
なぜ、今さらジアミンなのか・・・?アレルギー成分が強くなったわけではなく人間の体がより敏感になってきたこと、ホームカラーも含め気軽に白髪染めが出来、ジアミンを含む機会が圧倒的に増えたということ。 といった要因でしょうか。。。

ジアミンを使用しないヘアマニュキュアは安全?

とは言っても白髪は染めたいしおしゃれ染めもしたい。。。
白髪を染めるだけであればヘアマニュキュアか100%ヘナ、、、どちらも短所はあるのですが。
まずヘアマニュキュア。たしかにジアミンフリーではあるのですが、タール色素という成分を使用しています。このタール色素も実はキューティクルを分解し膨潤させ開かせることで染着しております。厄介なことに地肌につくと落ちません(それだけ染料パワーは強いのです。)なので地肌にはつかないようギリギリ白髪を少し浮かして塗ります、そして毎回シャンプーの度に少しづつ色落ちしていきます。このタール色素も旧指定成分と言われる発がん性物質です、洗いながら落ちて頭皮に付着した色素成分でアレルギー反応をおこす方も稀にいます。地肌に直接塗りつけていないため、洗いながら落ちて、皮膚から緩く浸透していくため、このタール色素で起きるカブレ異常もこれ原因!といった体内に与える危険性の因果関係を認めるデータ根拠はないので、ジアミンよりは安全、髪も傷まない!という性善説が未だに存在しております。

天然100%のヘナは安全?

無添加である天然100%ヘナ、こちらは科学成分はないのですが、草木カブレなどおこす方はできません。ヘナそのものが持つローソニアとタンニンの結合は薄い赤みで発色します。2回染めることで白髪に赤みが定着します。キラキラした赤髪になってしまうことと2回染めるという非常に時間のかかる作業、そして何よりの欠点は輸入元であるインド製品の成分分析をすることがとても困難だということ・・・100%と謳いながら輸出の段階でピクラミン酸やブリリアンドグリーンという発がん性物質をパウダーして混ぜているケースも多いのです。ヘナでもカブレるという経験をお持ちの方は100%の無添加ではないことがほとんどです。
無添加?

なぜ安全性の確認されないヘナが使用されている?

通常、ヘアサロンで使用する染毛剤は医薬部外品と化粧品に分けられます。
ヘナは”雑貨”登録と”化粧品”登録があります。
雑貨登録のヘナの内容成分はわりとざっくりOKなので、使用する側の自己責任となります。
化粧品には全成分表示義務があります。

表示義務化にはある目安となる使用料があり、その使用料以内であれば表示義務にはなりません。
それを”無添加”とうたってよいのです!
こうした謎に少量で積み重なれた成分でカブレ異常おこることが多いです。

ノンジアミン酸化染毛剤

ジアミンを含まないノンジアミンカラー。パラアミノフェノールで色をつけます。
白髪はさほど気にならない、おしゃれ染めで明るく艶のあるカラーがしたい→ノンジアミンカラーで対応できます。但し、髪を明るくするための酸化水素による漂白とキューティクルを膨潤させるアルカリ成分は必要となります。したがって地肌への刺激はありますのでご理解ください。
※2023年、追記
パラアミノフェノールでのアレルギー報告も増えています。これまでのジアミン使用量に至っていなかっただけで、こちらもいずれアレルギー指定になるものと考えております。
現在、当店では扱っておりません。

根元から染められるジアミンフリー酸性染毛剤(マニュキアタイプ)

髪のトーンアップよりも白髪を根元から染めたい→上記のノンジアミンカラーにタール系色素ではなくキューティクル分解を行わずに隙間から染着するHC染料と塩基系色素を主体にした、地肌についても落ちるヘアマニュキュアを配合し、白髪染めを行います。色持ちの方はマニュキュアと同等くらいですが生え際から塗れること、過酸化水素とアルカリ成分の作用により多少のトーンアップによる色の統一感が得られます。
※2023年、追記
現在は色葉カラーでのご対応とな上記製品の扱いは行っておりません。

低ジアミン・低アルカリの酸化カラー剤で今後を考える。

今は大丈夫だけれど・・・この先アレルギー反応をおこしてしまうのが心配→ジアミン量を半分以下に抑えた低ジアミンカラー〝ハイブリットカラー〝でアレルギーの体内許容量の寿命を延ばしていきましょう。なお、白髪が少量であればノンジアミンカラーとの組み合わせでジアミン量を更に半分に軽減できます。

以上、2014年時点ヘアメークシーンからの永く染め続けるためのヘアカラーへのご提案でした!

※追記2023年ではアレルギー発症と体内総含有量が原因とはいえないという報告が出ています。

2014年 11月11日の過去記事からのリライトです。

 

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